糖尿病 足 治療装具

動脈性足潰瘍
 
1.疾病の写真
 
 
 
 
 
 
2.動脈性足潰瘍とは
 
末梢動脈疾患(PAD) という病名を聞かれたことがあるでしょうか? 手足、主に下肢(足)の動脈が脂肪などで詰まる障害で、そのために動脈が硬く細くなって血行を遮断することを 動脈硬化症といいます。
手足の動脈硬化の症状には、足の痛み、痺れ、冷感、筋肉の痛みなどがあり、血行を妨げるので 傷が治らない原因 にもなります。
 
 
3.末梢動脈疾患(PAD)のリスク要因
 
PADがある人で、実際に症状を感じる人はわずか半数です。そのため、リスク要因のある人は検査を受けることが重要となります。リスク要因には以下のようなものがあります:
 
年齢50歳以上
喫煙している、もしくは喫煙していたことがある
糖尿病患者
高血圧
高コレステロール
本人もしくは家族にPAD、心疾患、心臓発作、心筋梗塞の既往がある
運動量が少ない
 
PADには症状のある時と無い時があり、見逃して進行することも。
間欠性跛行(かんけつせいはこう)とは、 歩くと足が痛み、休むと痛みが治まることをいい、これは動脈が詰まって足に十分な血行が行かないために起こります。PAD患者の1/3から半分の方に起こる症状です。
しかし、動脈硬化が重症になると、組織に十分な血行が 休んでも足の痛みがおさまらないことがあります。 これは重度の虚血による安静時疼痛 (あんせいじとうつう)と呼ばれ、潰瘍や壊疽の危険を伴い、重症 になると切断が必要となることもあります。
 
重症PADの主な症状
 
ふくらはぎの筋肉の萎縮
足や足指の脱毛
足指の爪が厚くなる
皮膚に光沢が出てつっぱる
足に痛みの強い潰瘍があり、出血しない、黒い、治りにくいなどの兆候がある
 
 
 
 
4.自宅での治療
医師に診てもらわずに自己判断で治療をすることは潰瘍の重症化につながる可能性がありますので、お勧めできません。
医師に診てもらい、その指示にしたがうのが最善でしょう。
 
5.予防
禁煙
コレステロール値のコントロール
糖尿病のコントロール
定期的な運動
 
6.治療方法
 
A: 主な処置と治療の流れ
初期 創傷のデブリードメント
創傷のフィブリン、壊疽組織のデブリードメントを行う。デブリードメントにより創傷が悪化する可能性があると判断された場合、デブリードメントは行わない。
感染が見られた場合は、培養を行い、抗生剤を処方する。
 
 
 
B: 外科的治療
手術 創傷の手術 重度の場合には、手術をお勧めしております。手術を希望しないかたは看護師、医師までお伝えください。
 
 
 
C: 処方される薬やドレッシング剤
塗布 ゲーベンクリーム など 効果 副作用
 
感染を防ぎ、湿潤環境を保ち、創傷治癒を促進します。 発疹、発赤、接触皮膚炎 など
 
飲み薬 抗生剤 培養の感受性にもとづき抗生剤を処方する。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
D: 装具
装具 除圧サンダル 創傷の原因の一つが圧によるものと判断された場合、圧をなくすための靴を履く。
 
 
 
保険適用時の費用
(日本)
 
 
自費の費用
(日本)
 
 
 
 
 
7.完治後の写真
 
 
 
 
 
8.完治までの期間
 
完治までについては概ね次の期間となっています。
 
感染がない創傷 1週間に1回の定期的な診察 
 
9.費用
 
(日本)
 
 
 
 
 
VACセラピーとは2009年11月に厚生労働省から認可がおりた比較的新しい高度創傷治療の方法で、
その活用が広がってきています。VACセラピーはバック、陰圧吸引療法、NPWT(Negative Pressure 
Wound Therapy)と呼ばれることもあります。VACセラピーはフォームを通して創部に陰圧をかけ、創縁
を引き寄せ、過剰な滲出液および感染性物質を取り除き、肉芽組織の形成を促進することが目的です。
陰圧を作り出す装置、フォーム、吸引パッド付のチューブ、滲出液をためておくキャニスターからなります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
米国では1996年からの使用の歴史があり、VACセラピーに関する文献も多く出ています。
そのうちの一つをご紹介いたします。                                           次ページ→
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
糖尿病性足創傷におけるVAC療法の結果
足創傷のデブリードメント手術の後すぐVACセラピーを31名の糖尿病患者に開始した。
77.4%は男性で、平均年齢は56.1歳+/-11.7歳であった。VAC セラピー開始前の創傷期間は8.1+/-5.5
週間であった。VAC セラピーは平均4.7+/-4.2週間継続された。90.3%(n=28 )の創傷はデブリードメント
をさらに必要とせず、創傷が完治した。9.7%(n=3)は近位レベルでの切断が必要となった。(膝下切断=
3.2%〔n=1〕中足骨レベル切断=6.5%〔n=2〕)合併症としては創傷の周りの浸軟、蜂窩織炎、深部の感染
が見られた。VACセラピーは糖尿病性足創傷において創傷底の肉芽増殖を短期間で達成でき、切断
リスクが高い患者の治療として効果が高い治療である。
 
参照:Ostomy Wound Manage. 2002 Apr;48(4):64-8.Outcomes of subatmospheric pressure dressing therapy on wounds 
of the diabetic foot.Armstrong DG, Lavery LA, Abu-Rumman P, Espensen EH, Vazquez JR, Nixon BP, Boulton AJ.
 
創傷ケアセンターでは患者さんに入院していただき、VACセラピーを1ヶ月間集中的に行うことを
積極的に実施しています。 次ページよりケーススタディをご紹介します。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
私たちのゴールは高い創傷治癒率及び
下肢救済率の達成にあります。
 
 
 
 
糖尿病
 
 
糖尿病とは何ですか?
 
糖尿病とは体内で十分なインシュリンを作りだすことが出来ない、又はインシュリンは作り出されるがそれを身体が適当な形で使用出来なくなるという生涯的な病気であります。
インシュリンとは膵臓のβ細胞で作られているホルモンで、血液中のブドウ糖を細胞内に取り入れエネルギーとして利用する際に必要です。
もし膵臓が十分なインシュリンを作りだす事が出来ない場合や、身体がインシュリンを適当な形で使用出来ない場合、血液中にグルコースが大量に残ってしまいます。通常グルコースとは、糖分の一種で、おもに糖質食品を消化吸収することで作り出され、血液中にほぼ一定量存在しています。
 
糖尿病をうまく管理する方法がいくつかあります。
それは体重調整、食事計画、薬、血糖レベルの自己管理、そして運動です。
医師と相談して最適な方法を探し出しましょう。
 
これらのアプローチには糖尿病患者様自身の積極的な参加が必要です。また、糖尿病を管理するには、患者様が長期に渡り介入していく必要があります。
 
 
なぜ糖尿病になると傷ができやすくなるのでしょうか?
 
糖尿病になると傷(創傷)が発症する割合が高くなります。特に、脚と足部に発症し易くなります。したがって、患者様はその部分に特に注意をはらうよう関心を持つことが大切です。糖尿病に共通の問題点を以下に二つ挙げます:
a. 血流障害 (血液循環の低下)
b. 神経障害
 
糖尿病では血管が損傷し易くなり、心臓から最も離れている脚や足部へ回る血液の量を減少させるため、血液循環の低下がおこります。血流量の低下は創傷の治りを妨げたり遅くさせる理由の一つになります。
 
神経障害も糖尿病から来ており、感覚麻痺をおこしたり、ずきずきしたり、ひりひりしたり、下肢や足部に痛みを感じたりするようになります。糖尿病患者様の多くは痛みを感じる感覚がなくなるため、脚や足に創傷があることすら気づかない事もあります。そのため、足に対する気配りはとても重要なのです。
 
 
足に対する共通の問題点
 
以下のリストは、糖尿病に関わる足に対する共通の問題点です。
もし足に適切な処置が行われていない場合、潰瘍が発生したり、感染、又は壊疽にまで発展する可能性があります。壊疽とはからだの組織の一部が死んで黒くなってしまうことを言います。糖尿病は血液循環を低下させたり、神経障害をおこしたりするので、小さい切り傷などでも重大な足の問題になりかねます。したがって、もし下記ような現象が起こった場合は至急医師に連絡を取りましょう。
 
- 創傷の発生
- 冷たい足
- 感触の低下(ピンや針などに対し)
- 水ぶくれやただれ
 
その他注意の必要な問題点:
 
- 足の痛み
- 陥入爪(肉に食い込んだ足指爪)
- 胼胝や魚の目
- つやのある皮膚
- 黄色く厚い足指爪
- 乾燥しひび割れした皮膚
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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